「切手」とは、郵便事業を管轄する国家機関や公共事業体が発行している、郵便事業で行われるサービスの料金を前納したという証明をする証紙です。
郵便切手とも呼称するが一般的には「切手」と呼ばれています。
また、宣伝媒体として用いられたり古銭や骨董品と同様に収集品の対象となるときもあります。
郵便切手類の画像を紙に印刷すると、日本国内においては法令違反となる場合があります。
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切手の種類
日本で販売されている切手は様々な種類がありますが、他には現在発行されていない「航空切手」、「電信切手」、「在外国局切手」などの切手も数多くかつては存在していました。
主な切手の種類 【普通切手】 郵便料金の納付を目的として発行される切手。1円~1,000円まで用意されています。 【記念切手】 特殊切手とも呼ばれています。 日本や外国での行事の記念、宣伝、文化財の紹介などの意図をもって発行される切手のことです。 毎年同時期に発行されるものもあれば、シリーズとして発行されるものもあります。 使用方法は普通切手と同じです。 ちなみに日本最初の記念切手は1894年3月9日に発行された明治銀婚記念切手でした。 【グリーティング切手】 季節ごとに発行されるそれぞれの時期に合わせたデザインのシールタイプの切手です。 【写真付きフレーム切手】 切手に写真やイラストなどの任意のオリジナルデザインを入れることができる切手です。 任意の部分は切り離しができるので、任意の部分だけでは切手の効力はありません。 【ふるさと切手】 ふるさと振興を目的としており、地域の風情や行事をテーマにして発行されている切手です。 【寄付金付切手】 郵便料金とは別に公共的な目的の基金を集めるため、募金を切手の額面に付加した金額で発行される切手です。 日本では、毎年年賀はがきと年賀切手に寄付金付のものがあります。 注意しなければいけないのは、郵便に使用できるのは寄付金を除く金額部分だけです。
普通切手
日本で最初に発行された切手は、1871年(明治4年)4月20日に発行された「竜文切手」です。
当時通貨改革が行われていなかったため江戸時代の通貨による額面表示「文」がなされていましたが、翌年1872年(明治5年)に「銭」の単位に変更された「竜銭切手」が発行されました。
この切手は日本初の目打付切手で、竜文・竜銭合わせて竜切手と呼称します。
1883年(明治16年)には「円」の単位が表記された切手が発行されるようになり、戦前「大日本帝国郵便」の表記と菊花紋章が入っていたが戦後は「日本郵便」と表記されるようになりました。
また、1966年1月以降に発行される切手はUPU(万国郵便連合)の決定に従い「NIPPON」と表記されるようになりました。
日本ではこれまでに3,000種類以上の切手が発行されてきましたが、2015年現在の普通切手は額面が「1,2,3,5,10,20,30,50,52,82,92,100,120,140,205,280,310,500,1000円切手」です。
現在販売されている切手のデザインのテーマは「日本の自然」であり、日本国内に生息する鳥類や花や昆虫、自然の風景を意匠としています。